皆さんはYチェアと言う椅子をどこで知りましたか?
雑誌やテレビで知った人もいるでしょう。
予約したレストランで初めて座ったという人もいるかもしれません。
「オシャレな椅子だな~」
と思って調べてみると、1脚が10万円前後という少しお高めの価格になっています。
Yチェアの購入を考えている人へ、この椅子の魅力はどこにあるのか、この価格になっている理由や、この椅子が私たちの暮らしの中でどのようなに使われてゆくのかご紹介していきます。
Yチェアの魅力
見た目は美しく、普遍的なデザイン
私が思うYチェアの最大の魅力は、
- 優雅な曲線美と無駄のないプロ―ポーションの美しさ
- 木のぬくもりと心地よいペーパーコードのハーモニー
- 色々な座り方が楽しめて長時間座っても疲れにくいデザイン
- 汚れても自分でお手入れしながら長く使えるシンプルなデザイン
これらの要素がバランスよく加味された普遍的なデザインは、他のインテリアをさらに引き立てる役割を果たしていると言っても良いでしょう。
1脚の椅子で北欧を感じられる
第2に感じるYチェアの魅力は、北欧の家具ならではの、ゆったりとした時間を味わえる事。
Yチェアは、北欧デンマークにある老舗家具メーカーのカールハンセン&サン社で(1952年から)長きにわたり作られています。
北欧では冬の夜が長く、家の中で家族や友人たちを招き入れて食事や団欒を楽しむという文化が根付いています。
家の中に天然木の温かみのある家具や、やわらかい光の照明などを取り入れる事で、自然の中にいるような気分でゆったりとした時間を楽しむことができます。
この椅子に座ってくつろぐ時間はまさに北欧のヒュッゲ(癒し、ゆったりした時間、幸福感)を感じられます。
軽くて安定感がある
Yチェアの重さは4.5kg。
ピンとこないかもしれませんが、手で持った瞬間、
軽い!
と感じると思います。
座わった姿勢から両手でアームを握るとスムーズに立ち上がることが出来ます。
お掃除のときも片手でスッと持ち上げる事が出来ます。
背もたれが体全体を包み込んでくれるので食事以外でもリラックスした状態でお茶をしたり本を読んだり楽しめます。
味わい深い経年変化
Yチェアは天然木ならではの経年変化が楽しめます。
革のバックや財布も使ううちに艶が出てきて、独特の深い色合いになっていくように、木部を石鹸、紙やすり、家具用オイルを使ってメンテナンスすると、全ての傷や汚れは取れませんが新品には出せない奥深い表情になり、その人の個性や暮らし方を反映し味わいと深みを増していくエイジング(経年変化)の魅力があります。
修理しながら長く使っていけるという事は環境面からも大事な事だと思います。
和室にも合う
意外と思われるかもしれませんが、Yチェアは和室にも良く合うのです。
畳に椅子を置くの?
と思われるかもしれませんが、料亭や古民家カフェなどで和室に椅子が置かれているのを見たことはありませんか?
座面のペーパーコードは畳に良く似ています。
天然素材で作られた椅子ならではの温かみが和室の雰囲気と上手く馴染むのだと思います。
日本の伝統的な様式「和室」と北欧の機能美に優れた「Yチェア」の組み合わせは、懐かしさと新しさが融合した凛とした佇まいになると思います。
北欧と日本
北欧は厳しい気候に耐えしのぐ住環境の中で、身近な家具や道具は代々親から大事に受け継がれるものが多くあります。
家具作りにおいても伝統技法を継承しながら、その時代に合わせたもの作りを何代にも渡り続けている老舗メーカーが多くあります。
時代の中で早くからその技術の一部を機械化し効率的に作れるようになったYチェアは、北欧家具の中でも比較的安価な椅子として暮らしの様々な場面で使われるようになりました。
私たちの暮らしが多様化する価値観の中で「ヒュッゲ」という北欧のライフスタイルは、より自分らしい生き方、心地よい暮らし方とは何かという事を教えてくれます。
Yチェアは北欧家具の代名詞として皆さんの暮らしの中で安らぎの時間を提供してくれることでしょう。