木を眺めていると、
何かを語りかけてるような気がしてくる。
何を言っているのかは分からないけれど、
ぼくにその意識はなくても
何かが備わったような気がしてくる。
ある人は言ったよ。
それが森林浴だって。
自分の体の悪い部分を
木が吸い取ってくれたんだって。
そんなにたくさん吸い取って、
君たちは大丈夫?
どこかで発散しているの?
幹には虫の幼虫を宿し、
枝は鳥たちの住みかを支え、
大きな葉でぼくらに木陰を作ってくれる。
あなたを癒してあげられるなら
ぼくに何が出来るだろう。
せめて、木肌に触れて、抱きしめて、
ありがとうと言わせてください。
根を踏んでしまってごめんね。
この道路も、きっと邪魔だよね。
何か言ってよ。
君の役に立ちたいんだよ。